はじめに

このサイトは”一個人”の電子図書館を作成し、公開しています。

図書館が抱える問題として収蔵場所の不足があります。専門図書館や国立国会図書館でない限り、資料をすべて収集、収蔵することは不可能です。

そのような中、収蔵場所が不要な電子図書館が増加しています。2014年10月現在では、図書館内でTRC-DLからタブレットなどで電子書籍を閲覧する電子図書館は24件あり[1]、Webコンテンツからの貸出の電子図書館は28件ある[2]とされています。

 2010年の電子書籍ブーム以降、「電子書籍」という用語が一般化し、いまでは特別の注釈なく用いられている。当初は、マスコミを中心に米国における成功事例との対比や、出版不足の打開策として取り上げられることが多かった。あるいは巨大IT企業の参入による出版産業の激変として描かれることもあった。電子書籍の登場と普及が、印刷技術と物流、物販を基本構造とした産業構造に変革を迫っていることは疑いもない。同時に出版物が担ってきた重要な役割を与え、ひいては図書館のあり方や制度設計も変わらざるを得ない[3]。

このように図書館は変化を求められており、それによって誕生したのが、電子図書館です。


そこで今回、電子図書館について現状や問題点などを調査し、それを参考に“一個人”の電子図書館について検討しました。電子図書館の利点を活かしつつ特定(個人)の資料を収蔵し、深く作品や情報を知ることができる新たな電子図書館の有効性を明確にし、構成を検討します。

 

[1]株式会社図書館流通センター
http://www.trc.co.jp/index.html
[2]電子書籍図書館推進委員会
http://www.keiyou.jp/elpc/index.html

[3]植村八潮2013『電子書籍がもたらす出版・図書館・著作権の変化』情報管理

 

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