デジタルアーカイブ研究所の開所にあたり、関係の方々よりメッセージをお寄せいただきましたので、ご紹介させていただきます。
岐阜女子大学デジタルアーカイブ研究所の開所にあたって
岐阜女子大学デジタルアーカイブ研究所の開所、誠におめでとうございます。
文化財建造物保存技術協会は、国民共有の文化遺産である国宝、重要文化財その他の文化財建造物等の保存修理における設計監理業務に携わり、文化資料の保存と活用に関与しております。
国際化が進んだ時代にあっては、日本各地に残った伝統的建造物、民俗芸能・行事をアーカイブ化し広く伝えることによって、日本人のアイデンティティーを涵養することが特に求められているのではないでしょうか。
また、クールジャパンとして国際的に評価されているアニメ・漫画などの文化芸術活動や、特許アイデアなど企業や研究機関で育まれた知的財産を蓄積・活用し企業収益を高めるためにも、デジタルアーカイブ化は必要になるでしょう。
このように高度情報化社会において、日本の目指す知識基盤社会を支える各分野でのデジタルアーカイブの充実が求められています。
研究所の開設により、デジタルアーカイブの理論研究や実践方法の社会での共有と進展、デジタルアーキビスト等の人材養成手法の開発により、日本文化全体のアーカイブ化が進み、豊かな心と、豊かな生活を人々にもたらす可能性があります。
岐阜女子大学デジタルアーカイブ研究所の発展と活躍に期待します。
文化財建造物保存技術協会理事長 佐々木正峰(元文化庁長官、元国立科学博物館長) |